7/22(金)に、南三陸町で被災された後藤一磨さんのお話を伺う会を
市民ネットワーク・いなげで開きました。

後藤さんからは津波が街を飲み込んでいく様子、
避難所での生活やその後の仮設住宅に入ってからの問題、
そして三陸の復興のあり方など多岐にわたってお話を戴きました。

まず避難所のあり方と仮設住宅についてですが、
後藤さんがいる避難所は、お互いがコミュニケーションをとれ
不安をお話しあう場があり、
具合が悪かったり鬱状態の方を住民同士が気づいて
保健師さんやカウンセラーにつなぐ体制ができているため、
避難所の運営としてうまくいっているということでした。

家が流されてしまったことも
人と一緒なら冗談のように話したりして
紛らわすことが出来るのだそうです。

ところが逆に仮設住宅に入ると、家族だけや一人だけになってしまって孤立しがち。
色々不安や内向きな気持ちが出てしまうそうです。

仮設住宅のほうもインフラの整理がまだ充分でなく、
水道からはしょっぱい水が出て飲用には使えないこと。
食料の購入や病院にいこうと思っても、市街地がすべて津波に持っていかれたため
山を越えて30キロほど移動しなければいけないこと。
仮設住宅は家賃は県や国などが補償するが漁業や農業をやっていた人などは仕事がない為
自立が非常に難しいこと、
2年したらアパートを見つけるか家を建てるかしなければならず
大半はマイホームを建ててローンが残っているのに家が津波で持っていかれた人が多く
お金を借りられなかったり二重ローンなどの問題を抱えていることなどを
お話いただきました。

今後は、仮設住宅に入った人に、お互いの顔が見える形での支援が必要だということです。


また、津波で被害を受けた地域は農業や漁業が盛んな地域なのですが
「復興」のあり方についてもお話いただきました。

後藤さんは「直接被災した人としていない人がタッグを組んで一緒に社会を作っていくことが大事。
そのために自分は今回の震災の「語り部」としてどこにでも語りに行く。」とおっしゃり、
農業や漁業などがただ経済を追い求める形で復興するのではなく、
環境に負荷をかけない形、
そして生産者と消費者が顔の見える関係をつくっていくという視点での「復興」が
大事であるということをお話されました。

都市に住む私たちも、東北の復興に無関係ではありません。
「消費者」としてのわたしたちも、長い視点で関わっていける問題だと思います。

後藤さんのお話を聞いて
「脱・経済成長」という視点を真剣に考える必要があると感じました。
是非こうした学習会も企画して勉強し、政策に反映させていきたいです。

また、せっかく顔の見える関係になった後藤さんと今後も繋がって生きたいと考えています。
わかめの収穫などの際、ツアーなどを組んで皆で一緒に行ったりなど出来ないかなぁと
漠然と考えています。

東北の復興の有り方は、これからの私たちの生き方とも繋がる問題だと
改めて感じました。
どのようにこれからの社会を作っていくのか。
そうした視点で復興を捉えたいと思います。

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