- 2013.02.27 Wednesday
千葉市の地域防災計画修正(案)に要望書を提出してきました。
2月25日(月)に、千葉市の地域防災計画修正(案)に対する要望書を市民ネットワークちばの防災・避難所プロジェクトの皆さんと共に行ってきました。
主に要望したのは
・防災や災害対策の政策方針決定過程における女性の参画
・地域での女性防災リーダーの育成
・災害時の男女共同参画センターの役割の明記(性暴力やDV等の相談窓口など)
・災害時要援護者と複合差別や障害女性に対する記載について
・こころのケア対策について
です。
こうした要望をしたのは今回の東日本大震災で起こった出来事を、さまざまな団体から聞き取ったり勉強したり、自分たちでもワークショップをするにあたって、平時から差別をなくして行くことや多様な人が参加する地域であることが、減災につながるということを実感したからです。
今回、市の修正案では「計画の策定方針」のなかに「男女共同参画の視点への配慮」という項目が立てられているのですが、「視点への配慮」という言葉は非常に実行力のないものだと考えています。
わたし達が防災・災害対策の政策方針決定過程における女性の参画について意見を言ったところ、現在議会で地域防災会議の下部組織として部会の設置をする条例を上程中とのことでした。
これができると、女性部会や災害時要援護者の部会等を設置し、防災会議に意見を伝えることができるようになるとのこと。
もし今回の議会で決定すれば、非常にうれしいことではあるのですが、通った場合、部会の設置は4月1日以降ということで、今回の地域防災計画の修正には部会の意見は反映されず、次の見直しの時になるそうです。
そうした部会を設置するのであれば、ぜひ計画の中に女性の参画という言葉を入れて、市の計画に対する意思を明確にしてほしいとお伝えしたのですが、担当者の回答は「男女共同参画の視点への配慮で十分だ」という認識でした。
また、災害時要援護者については
計画(案)共‐20のページ「第2 基本目標」の2「災害時要援護者の安全確保のための環境整備について」というところで
「一般にこれらの人々の災害時における自衛行動力は、その他の市民に比べ、体力や判断力の点で、不十分であり」
という記載があるため、こうした書き方は不適切で差別に当たると考えます。
そこで
「災害時要援護者については、年齢、性別、障害や病気の種類と程度によって配慮すべき点が異なる。また、重複障害や障害女性は特に困難な状況に陥りやすい。そうした点を認識して対応する必要がある」というふうに変更してはどうかと要望したのですが、
担当者からの反応は
「差別ではなく、配慮が必要だという「区別」です」
というものでした。
災害時要援護者とされる方々は多様であり、障害や病気の有無などによって意思疎通の方法や必要な支援も異なるだけであって、判断力が不十分なわけではありません。
災害時要援護者に入らない人も、体力や判断力には多様性があり、何が十分で何が不十分かということは言えないはずです。
しかし、担当者の認識は違うということで、非常に残念に思いました。
今、千葉市の地域防災計画修正(案)はパブリックコメント中ですので、是非皆さんも意見を出してみてください。
概要版だけではわからないので、大変だけど是非本文を読んでみてくださいね。
メールでも意見を受け付けています。
ちなみに、私もパブコメをこんな感じで出しましたよ。
よかったらご覧ください。